ティラナ・ヒストリィ〜10周年によせて〜
10年の歩みを思い出せば、苦しいことも、悲しいことも、楽しいことも、嬉しいことも。失敗もたくさん。いろんなことが走馬灯ように浮かんできます。いろいろな方に助けられた10年でした。 ・衣装(コスチューム)は小澤先生から受け継いだものを使っていましたが、1周年記念公演では皆の一体感と全体的な統一感を出すためにお揃い・色違いのサリーを着用。その後もティラナはしばしばサリーで踊っています。 ・ティラナ第2の活動の場。Kayokoのふるさとです。2009年8月の木更津公演「波動」以来、自主公演と出演を合わせて4回もかずさアカデミアホールという素晴らしいホールで踊っています。 ・ダルパナ時代からずっと毎年奉納されていただいています。毎年10月21日は、感謝の気持ちで祈りの舞踊を舞っているということを強く意識するティラナにとってもとても大切な日なのです。 ・先生の晩年の試みであった茶話会(アットホームなお茶と踊りと交流の会)をティラナとしても開催。第1回目(2008年1月)には姉弟子のバラタナティヤム舞踊家・岡本(今井)知子さんが新潟から駆けつけ、優雅で力強く舞いを披露してくれました。結成後初めての企画で、知子さんのおかげで自分たちでもなんとか舞台を作れるという自信がついた茶話会になりました。 ・先生の七回忌に合わせてトリビュート公演を企画し、先生が大好きだった草月ホールで行いました。客席と一体感で出る素敵なホールです。ダルパナ時代も3回ここで公演をしました。甘くて切なく、そして苦い思い出がたくさんつまったホールです。 ・結成メンバーは現メンバーのJuri, Sayako, Maki, Akiko, Kayoko, Shwetaを含む10名の小澤陽子門下生。 ・生演奏で踊れるなんて、夢のような話です。ダルパナ時代に和太鼓の佐野さんと一緒に踊りましたが、あの時も大興奮でした。 ・結成1周年記念公演。いろいろ思い出深い公演です。結成メンバー9名と新メンバー2名が舞台に立ちました(残念ながら1名は指の怪我でサポートに)。 ・小澤先生の横でずっと見てきたので、なんとなくは知っていたつもりでしたが、正解のない難しさ・・・試行錯誤と紆余曲折。ど素人の団体なもので、思い起こせば、いろいろな方に助けてもらいました。 ・2014年は足利市の山川長林寺さんという古刹で二度も舞踊を奉納させていただきました。ありがたいことに、ご住職がホームページをご覧になって「ここだ」と思って連絡をくださったんです。500年の大遠忌というお寺の春の一大イベントと足利市の文化財一斉公開に合わせた秋のイベントで舞踊を奉納させていただきました。
衣装とサリー
・サリーで踊るのはとても素敵です。しかし、綺麗に着つけるのが難しく、何度も何度も練習しないといけないので、結構大変です。
・2013年8月の「Yoko Ozawa Tribute: 道」のために新しい衣装を新調。さらに、10周年公演に向けて衣装の数を増やしました。テイラーのおじさんが年取ってしまって、「目が辛い」と・・・おじさんに作ってもらうのは最後なのかしら・・・最初に作ってもらったのはダルパナ時代の2002年なので、もう15年の付き合いです。
・どうしても大量の汗をかくので、衣装は傷みやすいです。衣装もティラナの財産なのでメンテしながら大切に使っています。
木更津
・インド古典舞踊を初めてご覧になる方が大半をしめるという環境で、解説の仕方やプログラム作りなどいろいろな演出上の工夫を学びました。
・また、ホワイエに解説ボードを展示するなど踊り以外でもインド古典舞踊に親しみをもっていただけるような工夫をはじめたのも木更津からです。
・それにしても木更津とその周辺には芸術全般を愛する人々が多く、いろいろな刺激を受けています。
高野山東京別院・萬燈萬華会奉納
茶話会
・間が空いてしまいましたが、2回目も開催。10周年公演が終わったらまた定期的にやりたいと思っています。草月ホールと先生
・先生が草月ホールに憧れたのには訳があります。先生のオディッシーの最初の師匠であったKumkum Lal先生がLal先生の師匠、Guru Kelcharan Mohapatraとともに舞台に立ったことがあったからです。それから、先生が最も敬愛していたオディッシーダンサーSanjukta Panigrahiさんもここで素晴らしい舞踊を披露されています。
ティラナ・メンバー
・その後、小澤先生のことを直接知らないメンバーが増え、2017年7月現在4人の新メンバーが一緒に活動をしています。次は彼女たちの時代になるかな。楽しみです。
生演奏で踊ること
・ティラナも出演した2014年10月の「インド舞踊・音楽・琵琶語り」では、タブラ、シタール、エスラジに合わせて、マンガラチャラン、バトゥ、そして先生が大好きだったアラビ・パッラビを踊りました。何度か一緒に練習して、とても楽しかったですよね。
・シタールの辰野さん作曲のサロメも。これは小澤先生の振付けですが、久々に生で共演できて感激でした。
「向日葵」
・「向日葵」は太陽の花、陽子の花。先生のためにという気持ちを一つにのぞんだ公演でした。熱い思いが伝わったのか、300名ものお客様が集まってくださいました。初めて聞いた「アンコール!」という声。なんのことか分からず何もできませんでした・・・アンケートもたくさん書いてくださって、とてもありがたかったです。
舞台創り
・2007年8月の1周年記念公演「向日葵」の時の荏原文化センター大ホールの照明(明知さん)には、イロハを教えてもらいました。英語ミュージカルのEMPの皆さんにも、裏方や音作りにいたるまでどれだけ教えられ、助けられたことか。
・2013年8月の「Yoko Ozawa Tribute: 道」では照明の佐野一郎太さんには、何から何まで丁寧に手ほどきを受けました。そして、ゲストの渡辺先生と安延先生にも舞台の構成、演出、スタッフさんとのやりとりなどたくさんのことを学びました。
長林寺さんイヤー
・ジャイナ教の研究者でもあり、お寺でジャズ演奏などいろいろなチャレンジをされているご住職。文化と祈り、そして人々の生活がクロスするお寺の魅力は深いものです。